個別指導WAM
お便り
2025/09/28
対話を続けることの力:論破ではなく理解を深める姿勢【第3弾】

前回までの記事で、「真の中立」とは何か、そして少数派の中にも多様な意見があることをお話ししました。
今回は3部作の完結編として、これらの気づきを踏まえて「対話を続けること」の大切さについて考えてみたいと思います。
これまでの振り返り
第1弾:真の中立とは
少数派に歩み寄ることで、初めて真のバランスが取れるという気づき。
第2弾:多様性の中の多様性
同じ当事者の中にも、様々な考えや感じ方があるという発見。
そして今回は、これらを踏まえて、どのように関わり合っていけばよいのかについてお話しします。
対話の基本姿勢
立場を決めて論破するスタンスではなく、お互いの意見を受け入れ合い、わかり合い、必要なら妥協点を探す。
これが、真の対話の基本姿勢だと感じています。
論破型のコミュニケーション
・ 自分の意見を通すことが目的
・ 相手の間違いを指摘する
・ 勝ち負けを決めたがる
・ 結論を急ぐ
対話型のコミュニケーション
・ お互いの理解を深めることが目的
・ 相手の考えを聞こうとする
・ 一緒に答えを探す
・ プロセスを大切にする
変化を受け入れる柔軟性
長く生きていく中で、途中で意見や考えが変わることだって当たり前にあると思います。
その時は、「訂正できる力」と「訂正を受け入れる力」を持っていたいなと思います。
訂正できる力
・ 自分の間違いを認める勇気
・ 新しい情報を受け入れる柔軟性
・ 過去の発言にとらわれない姿勢
・ 成長することを恐れない心
訂正を受け入れる力
・ 相手の変化を歓迎する気持ち
・ 過去の発言を責めない姿勢
・ 人の成長を支える寛容さ
・ 完璧でなくても良いという理解
心の余裕の重要性
そのためには、心に余裕がある状態でいたいです。
余裕がないと、どうしても防御的になり、相手の意見を受け入れることが難しくなります。
心の余裕を保つために
・ 完璧である必要はないと理解する
・ 間違いを恐れすぎない
・ 自分なりのペースを大切にする
・ 一人で抱え込まない
・ 適度な休息を取る
教育現場での実践
個別指導においても、生徒が心の余裕を持てる環境づくりを心がけています。
・ 間違いを責めない雰囲気
・ 質問しやすい環境
・ それぞれのペースを尊重
・ 小さな成長も認める
・ プレッシャーをかけすぎない
人格と意見を分けて考える
そして大切なのは、1つの意見や考えは違っても、その人全てを否定することは、まったく違うことだということです。
1つの意見が異なるだけで、その人を否定したり嫌いになったりしない。
よくある間違い
・ 意見の違い = 人格の否定
・ 一部の考え = その人の全て
・ 価値観の相違 = 関係の終了
・ 議論の対立 = 個人的な敵意
目指したい関係性
・ 意見は違っても人として尊重
・ 多面性を理解する
・ 部分的な違いを受け入れる
・ 建設的な議論を楽しむ
教育現場での応用
生徒との関わり方
・ 学習面での課題と人格を分けて考える
・ 一つの失敗でその子を判断しない
・ 成長の可能性を信じる
・ 多様な強みを見つける
保護者との関係
・ 教育方針の違いがあっても協力関係を維持
・ お子様の成長という共通目標を大切にする
・ 異なる視点からの意見も歓迎する
・ 対話を通じて最適解を見つける
より良い選択への道筋
とってももったいないことだし、それだと”より良い選択”に辿り着きづらくなりそうです。
“違い”を受け止めて、対話を続けて、新しい考え方も取り入れてみたりしなかったり。
多様性が生む価値
・ 異なる視点からの気づき
・ 創造的な解決策の発見
・ より包括的な理解
・ 予想外のアイデアの誕生
対話から生まれるもの
・ 互いの理解の深化
・ 新しい視点の獲得
・ 関係性の向上
・ 社会全体の成長
子どもたちに伝えたいこと
対話する力を育てる
・ 相手の話を最後まで聞く
・ 自分の意見も適切に伝える
・ 違いを恐れない
・ 一緒に答えを探す楽しさを知る
学校生活での実践
・ 友達との意見の違いを楽しむ
・ グループワークで多様な意見を活かす
・ 議論と人格攻撃の違いを理解する
・ 自分の考えを見直す柔軟性を持つ
家庭でできること
・ 家族会議で異なる意見を尊重する
・ ニュースについて家族で話し合う
・ 間違いを責めない雰囲気づくり
・ 考えが変わることを歓迎する
社会全体への波及効果
自分のためにも、周りのみんなのためにも、必要な姿勢だと感じています。
個人レベルでの効果
・ 人間関係の質が向上する
・ 学習や成長が促進される
・ ストレスが軽減される
・ 自己肯定感が高まる
社会レベルでの効果
・ 多様性を活かした社会づくり
・ 建設的な議論ができる民主主義
・ イノベーションが生まれやすい環境
・ 平和で協調的な社会
対話を続けるための具体的方法
日常でできること
・ 「なるほど、そういう考えもあるね」という言葉を使う
・ 相手の話を遮らずに最後まで聞く
・ 自分の意見を押し付けない
・ 「どうしてそう思うの?」と興味を持って聞く
・ 沈黙の時間も大切にする
困った時の対処法
・ 感情的になったら一度休憩する
・ 「理解したい」という気持ちを伝える
・ 共通点を見つけて確認する
・ 第三者の意見も参考にする
・ 時間をかけても良いと思う
WAM浜松校での実践
当校では、この「対話を続ける力」を重視した指導を行っています。
指導方針
・ 生徒の意見や疑問を大切にする
・ 一方的な教え込みではなく、双方向のコミュニケーション
・ 間違いを学習の機会として捉える
・ 異なる解法や考え方も尊重する
具体的な取り組み
・ 生徒との定期的な面談
・ 保護者との教育方針についての対話
・ 講師間でのケース検討会
・ 生徒同士の学び合いの促進
まとめ:対話が築く豊かな社会
これまで3回にわたって、真の中立、多様性の理解、そして対話の力についてお話ししてきました。
3部作を通じて学んだこと
・ 真の公平性は、弱い立場への配慮から生まれる
・ 同じグループの中にも多様な意見がある
・ 対話を続けることで、より良い理解と関係が築ける
・ 人格と意見は分けて考える必要がある
・ 心の余裕が建設的な関係を支える
これからの私たちの役割
教育に携わる者として、また社会の一員として、この学びを大切にし、子どもたちにも伝えていきたいと思います。
違いを恐れず、対話を続け、お互いを尊重し合える社会。
そんな社会を、一人ひとりの小さな行動から築いていけたらと願っています。
皆さんも、日常の中で「対話を続ける」ことの大切さを感じてみてください。
きっと、新しい発見や成長があるはずです。
個別指導WAM浜松校
所在地
静岡県浜松市中央区田町226-6 丸八平野ビル2階東
自習スペース
平日 16:00〜21:30
LINE公式アカウント
一人ひとりの声に耳を傾け、対話を大切にした教育を実践しています。
生徒、保護者、講師が一緒になって、より良い学習環境を築いていきませんか?
#対話の力 #相互理解 #訂正できる力 #心の余裕 #人格は否定しない #建設的な議論 #多様性を活かす #浜松塾 #教育現場の気づき #共生社会